不安障害+「ジェームズ・ハワード」
Anxiety Plus, James Howard
 
企画:江幡京子
 
場所:House of Ebata
日時:2019年12月15日 - 2020年1日19日
   土・日 13:00 - 19:00
 
パフォーマンス:奥 誠之×ジェームズ・ハワード
「Anxiety & Depression C.P.R」
日時:2020年1月11日
13:00 - 15:00
 
トーク:ジェームズ・ハワード×江幡京子×粟田大輔
「不安障害+」
日時:2020年1月12日
19:00 - 21:00
 
ジェームズ・ハワード(Jamaes Howard)がHouse of Ebata(ハウス・オブ・エバタ)にて最新作『Anxiety Plus(アンキザイエティ・プラス)|不安障害 +』を発表する。『Anxiety Plus|不安障害 +』で、ハワードは自身のウェブサイトluckyluckydice.comにおいて、不安障害を抱えて生きる毎日について告白する。その後ハワードはYouTuberとして、不安感に対処する方法などを動画で解説するに至る。
不安感・不安障害はこれまでにハワードが探究してきたテーマ、ネット上のスパムなど世の中の暗黒をまた別の形で表現しているといえるだろう。本展示では、Youtubeの動画から数点を選んで上映、またロンドンからハワードが東京のアーティスト達と遠隔でコラボレーションをし、新作Yutube動画および絵画を制作する予定だ。

Youtubeに次々に上げられていく沢山の動画を見ていると、ハワードが作家として真剣に生産性を上げようともがいているのか、はたまた私たちをあざわらっているのかわからなくなり、パラノイアの底なし沼にズブズブと飲み込まれていくような思いをする。そんな私たちにハワードはさわやかに「いいね!」を求める。

不安障害、不安感の問題は年々深刻な問題になってきている。現代の生活において、口には出さないが誰もが何かしらの不安感に悩まされていることは間違いない。近年、その不安感をさまざまな形で自覚せざるを得ない状況に陥ることが今までになく増えてきたように思う。これは命の危険がない状況において避けられない事態なのか?あるいは、この不安感は今までもずっと存在していたが、その感情に名称がつけられただけなのか?いや、それともネット社会における新しい種類の問題なのだろうか?

ハワードは金沢に滞在したことがあり、そこで人生最低の時期を過ごしたと語る。かの有名なジェームス・ジョイスだけではなく、日本にも芥川龍之介、北 杜夫、中島らも、吾妻ひでおなど、心の病と芸術のロマンチックな関係性を題材とした作家が多く存在する。アルコール中毒者としての作家生活をおもしろおかしく表現した漫画家の滝田ゆうなどは、かつてプロジェクトスペースのある国立に住んでいたことがある。彼らと比べると、ハワードの「不安ハック」はよりゲーム的で脳科学、自己啓発、カルト宗教などを彷彿とさせ、ある意味より現代的であるとも言えよう。実際にYouTube上ではMentalist Daigoをはじめ類似する動画にあふれ、その真否が問われて炎上したりしている。ローマ法王も電子ロザリオでデジタルに挑戦する時代に、元ハッカーと逸話を持つハワードがロンドンの安全なソファから、かつての暗黒時代を過ごしてた極東の地で何を表現するか楽しみである。

江幡京子
 

HP/House of Ebata

 


 
撮影:東間 嶺

不安障害+「ジェームズ・ハワード」
Anxiety Plus, James Howard
 
企画:江幡京子
 
場所:House of Ebata
日時:2019年12月15日 - 2020年1日19日
13:00 - 19:00 土・日 
 
パフォーマンス:奥 誠之×ジェームズ・ハワード
「Anxiety & Depression C.P.R」
日時:2020年1月11日
13:00 - 15:00
 
トーク:ジェームズ・ハワード×江幡京子×粟田大輔
「不安障害+」
日時:2020年1月12日
19:00 - 21:00
 
ジェームズ・ハワード(Jamaes Howard)がHouse of Ebata(ハウス・オブ・エバタ)にて最新作『Anxiety Plus(アンキザイエティ・プラス)|不安障害 +』を発表する。『Anxiety Plus|不安障害 +』で、ハワードは自身のウェブサイトluckyluckydice.comにおいて、不安障害を抱えて生きる毎日について告白する。その後ハワードはYouTuberとして、不安感に対処する方法などを動画で解説するに至る。
不安感・不安障害はこれまでにハワードが探究してきたテーマ、ネット上のスパムなど世の中の暗黒をまた別の形で表現しているといえるだろう。本展示では、Youtubeの動画から数点を選んで上映、またロンドンからハワードが東京のアーティスト達と遠隔でコラボレーションをし、新作Yutube動画および絵画を制作する予定だ。

Youtubeに次々に上げられていく沢山の動画を見ていると、ハワードが作家として真剣に生産性を上げようともがいているのか、はたまた私たちをあざわらっているのかわからなくなり、パラノイアの底なし沼にズブズブと飲み込まれていくような思いをする。そんな私たちにハワードはさわやかに「いいね!」を求める。

不安障害、不安感の問題は年々深刻な問題になってきている。現代の生活において、口には出さないが誰もが何かしらの不安感に悩まされていることは間違いない。近年、その不安感をさまざまな形で自覚せざるを得ない状況に陥ることが今までになく増えてきたように思う。これは命の危険がない状況において避けられない事態なのか?あるいは、この不安感は今までもずっと存在していたが、その感情に名称がつけられただけなのか?いや、それともネット社会における新しい種類の問題なのだろうか?

ハワードは金沢に滞在したことがあり、そこで人生最低の時期を過ごしたと語る。かの有名なジェームス・ジョイスだけではなく、日本にも芥川龍之介、北 杜夫、中島らも、吾妻ひでおなど、心の病と芸術のロマンチックな関係性を題材とした作家が多く存在する。アルコール中毒者としての作家生活をおもしろおかしく表現した漫画家の滝田ゆうなどは、かつてプロジェクトスペースのある国立に住んでいたことがある。彼らと比べると、ハワードの「不安ハック」はよりゲーム的で脳科学、自己啓発、カルト宗教などを彷彿とさせ、ある意味より現代的であるとも言えよう。実際にYouTube上ではMentalist Daigoをはじめ類似する動画にあふれ、その真否が問われて炎上したりしている。ローマ法王も電子ロザリオでデジタルに挑戦する時代に、元ハッカーと逸話を持つハワードがロンドンの安全なソファから、かつての暗黒時代を過ごしてた極東の地で何を表現するか楽しみである。

江幡京子
 


 


 
撮影:東間 嶺

 
パフォーマンス「Anxiety & Depression C.P.R」
奥 誠之×ジェームズ・ハワード
 
パフォーマンス「Anxiety & Depression C.P.R」
奥 誠之×ジェームズ・ハワード
 

トーク「不安障害+」
ジェームズ・ハワード×江幡京子×粟田大輔

 

トーク「不安障害+」
ジェームズ・ハワード×江幡京子×粟田大輔